コラム
2020/11/30

「しっかり休むこと」が大切。産後ママの体のケア&パパにしてほしいこと

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「出産で受けるダメージの回復は、産後どう過ごすかがカギ」と話すのは、助産師の高杉絵理さん。
産後のママの体はどうなっているのでしょうか。パパや家族にぜひお願いしたいことも紹介します!

 

監修者プロフィール 

高杉絵理(たかすぎ・えり)さん
看護師・助産師・保健師。総合周産期母子医療センターやクリニックで産科やNICU(新生児集中治療室)を経て、自治体の保健センターで妊婦さんやママたちの相談業務に携わる。オンライン助産師サービス「助産師サロン」や「ベビーカレンダー」で妊婦さんや産後のママたちの相談を受け付けている。1児のママとしても奮闘中。
  


産後のママを待ち受ける産褥期(さんじょくき)って? 



「ママの体が妊娠前に近い状態に戻るまでの産後6〜8週間を産褥期といいます。出産で大きくなった子宮が元の状態に戻る痛みや、悪露(おろ)という出血、会陰切開や帝王切開による傷口の痛みなどが起こります」
 
---体だけでなく、精神的な影響もあるのでしょうか?
 
「はい。ホルモンバランスがガラリと変わるためですね。妊娠中は卵巣や胎盤から大量にホルモンが分泌されますが、出産すると一気に低下し、母乳を作るホルモンなどが分泌されるように。その変化が自律神経に影響して、眠れない、イライラする、理由もなく泣きたくなるなど、日常生活にも支障が出ることも」
 
---マタニティブルーや産後うつが引き起こされるママも増えていますね。
 
「赤ちゃんのお世話をがんばらないといけないのに、思うようにできなくてつらいと、がんばっているママほど悩みがちになります。ホルモンの一時的な影響だと割り切って、自分を責めないようにしましょう」  


無理は禁物!「産後の床上げ」はいつ?



こうした産後のさまざまなダメージから回復するためには、「しっかり休むこと」と高杉さんは言います。

「当たり前と思うかもしれませんが、授乳、オムツ替え、抱っこなど昼夜を問わず赤ちゃんのお世話に追われて、特に初産婦のママは上手く休めないことが多いんです」

---確かに、まだ赤ちゃんのお世話にも慣れていない初産婦のママは、特に大変そうですね。

「ゆっくり休む一番の方法は、赤ちゃんの生活に合わせること。基本は布団で横になって過ごし、赤ちゃんが寝ている間はママも休みます。家事も極力お休みしましょう」

---普段の生活に戻る、いわゆる「産後の床上げ」は、いつ頃が良いのでしょうか?

「産後1ヶ月頃が目安です。1ヶ月健診でママの体調や子宮の回復具合に問題がなければ、少しずつ家事を始めるなど、普段の生活に戻していきましょう。体がつらいときには無理せずに休んでくださいね」

---その他にも生活で気をつけることを教えてください。

「産後1ヶ月の間は、まだ出産で開いた子宮口が元に戻っていません。細菌感染のリスクがあるため、バスタブでの入浴や性生活は避けましょう。帝王切開の方も傷口が万全ではないので同様ですね。また、目の使いすぎにも要注意。産後は視力が低下しやすくなるんです」

---目と出産は関係なさそうですが、なぜなのでしょう?

「ホルモンの変化による一時的なものと言われています。徐々に視力は回復はしますが、スマホとにらめっこするのは目の負担になり、疲労や頭痛の原因になることも。なるべく意識して、目を休めるようにしましょう」

家族や友人への出産報告、育児の情報収集やグッズ購入、育児の気分転換など、何かとスマホを使いたい時期ではありますが、長時間の使用は控えるように心がけたいですね。   


忙しいパパもOK!ママを助けるサポートはコレ


 
ママがしっかり休養をとるには、パパや家族のサポートが重要と高杉さんは言います。

「家事はもちろん、赤ちゃんのお世話にも積極的にかかわって欲しいです。おそらく母乳の授乳以外はママじゃなくてもできるはずです」

なかでもぜひパパや家族にやってほしいのが、赤ちゃんの沐浴。

「体が回復しきれていないママにとって、予想以上に重労働です。生後3ヶ月までは昼夜の感覚もないので、帰宅時間が遅いパパならば帰宅後や朝に沐浴する方法も。生後1ヶ月を過ぎたら一緒に湯船にも入れますよ」

また、育休のタイミングもぜひ検討したいところ。

「産後すぐに育休を取得する方が多いのですが、退院直後や里帰り直後のほうがママにとっては助かるケースも。家事が苦手なパパであれば、妊娠中から少しずつ分担しておくと安心ですね」


事前登録が◎家族以外の頼れるサポートも利用しよう 

「家族のサポートだけでなく、物やサービスを利用するという方法もあります」と高杉さんはアドバイス。

例えば、家事の負担を楽にするには、以下のようなものがあります。

・ネットスーパー
・宅食サービス
・家事代行サービス
・洗濯乾燥機やお掃除ロボットなどの家電
・自治体のファミリーサポート


また、ママの体のケアや赤ちゃんのお世話・相談を頼りたい場合は、産後ケアセンターや助産院の宿泊・日帰り入院や、産後ドゥーラを受けるという選択肢も。

「いずれにしても、産後にサービスを調べて登録してとなると、手間も時間もかかります。妊娠中のうちに登録、できるものは利用しておくことをオススメします」


いかがでしたでしょうか? 出産はママにとっては体にも心にもいままで経験してこなかったようなダメージを受ける大仕事です。産後はなるべくゆっくり休めるように、産前から家族で話し合ったり、利用できそうなサービスを探してみてはいかがでしょうか。

先輩ママたちは、産後に体を休めるためにどのような工夫をされたのでしょうか? 質問に投稿してみましょう!

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2件のコメントがあります。
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  • 自治体の産後ヘルパーを利用しました。結局夫も赤ちゃんや家事になれていなくて、里帰り出産しないと頼る先がないので、産後ケアセンターや助産院など、産後のお母さんを支援するシステムがもっと整備されてほしいです。
  • まさにイライラする、理由もなく泣きたくなる状態になりました。
    退院すると結局動かなきゃいけないのであと2日ぐらい入院していたかったです。。
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